マンガ
戻 る

雨柳堂夢咄 波津彬子
朝日ソノラマ
第9巻が2002.7
 時代は明治か大正か。雨柳堂という骨董屋の留守番の少年(?)を狂言回しにした怪奇談プラス人情話。
 こいつを読んですっかり波津彬子にはまってしまった。近頃のわめいてばかりの少年マンガや判で押したような少女マンガに比べて、この気の利いた会話は何とも心地よい。
燕雀庵夜咄 波津彬子
朝日ソノラマ
1989.9
 時代は明治か大正か。燕雀庵といういなか家の老人と娘、出入りする芳村という便利屋(?)をめぐる幽霊話など。
鏡花夢幻 波津彬子
朝日ソノラマ
1995.11
 泉鏡花のうち主なもの3点をかなり忠実に漫画化したもの。「天守物語」「夜叉が池」「海神別荘」。どれも原作を読んで良し、マンガにして良し、舞台にして良し。因みに天守物語の「姫路城」、夜叉が池の「夜叉が池」は実在するから行ってみると良い。
不思議な少年 山下和美
講談社
2001.10
 柳沢教授で有名になった山下和美だが、これも面白い。永遠の命を持ち時を越える少年(天使か?)がいろいろな人に出会い、有限であるが故の人のおもしろさを見つける。
ブランカ 谷口ジロー
小学館
1996.7
 遺伝子操作でつくられた戦闘犬が、飼い主を目指して何千kmもただただ走り続けるという、ある意味シュールなマンガ。
 「ブランカ」は狼王ロボ(シートン動物記)の妻ブランカからとったらしい。因みにブランカとは「白い」という意味。例:カサ=ブランカ(白い家)、モン=ブラン(白い山)
神の犬 谷口ジロー
小学館
1996.9
 前作「ブランカ」の2頭の子が、互いに出会うためにただただ走り続けるという、ある意味シュールなマンガ。
遙かな町へ 谷口ジロー
小学館
1998.11
 中学時代の自分に意識だけがタイムスリップした中年男が「家族」を考える。
天の鷹 谷口ジロー
双葉社
2002.10
 明治維新の戦いに敗れた2人の武士がアメリカに渡り、インディアンとともに白人達の圧政と戦う。
宗像教授伝奇考 星野之宣
潮出版社
特別版が2002.3
 伝奇マンガといえば諸星大二郎か星野之宣か。説明的セリフが異常に長いのと、歴史の解釈が強引なのを気にしなければとても面白い。登場人物にもそれぞれ生活感がある。