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ネットでリターンロスブリッジを検索すると、高い周波数用ではこんなのが引っかかってくる。 真ん中の黒いのがメガネコアで、中に細い同軸ケーブルが通してある。 もう一つの特徴はリターン側のラインが別に引いてあることだ。 |
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リターンのラインがどんな働きをしているのかも興味が有る。 低い周波数のリターンロスブリッジにはリターンラインはない。高い周波数側で、特性を改善するのだろうか。 A点とB点の、グランドに対するアンバランスを解消する働きがあるように見える。 しかし、それが特性にどういう影響を及ぼすのだろう。 |
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とりあえず作ってみる。 ベースはベークの片面基板にコネクタだけ取り付ける。 ブリッジはガラエポのジャノメ基板に作って、取り付ける。 コモンモードフィルタは別につくる。 ユニット式だ。 |
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ブリッジ部分。 秋月で買った「100Ω、0.1%精度の金属皮膜抵抗」。セレクトしないでも、SWR=1.001までいける。 2枚重ねて50Ωにする。 3216サイズを買ったので、ジャノメ基板を斜めに使うと、ちょうどピッタリだ。 |
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ベースにBNCコネクタとブリッジをハンダ付けする。 ブリッジにツイストペアをハンダ付けして、フェライトビーズを通していく。 ビーズがグラグラしないように、厚手の両面テープで固定する。 |
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入出力の同軸ケーブルをハンダ付けして出来上がり。 | |
その特性。 0〜2GHzをスキャン。中央が1GHz まず、DUTオープンで、通過ロス。 ベッタリ20dBでかなり大きい。理論値は12dBなので、10dB近く悪い。 |
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オープンで規格化して、DUTに50Ωダミーロードをつないだもの。 100〜600MHzまで25dB以上あるので、SWR=1.1くらいまで測れる。 アンテナの測定程度なら、これで十分だ。 |
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では、リターンのラインはどういう効果があるのか。 メガネコアのように横に並べようかと思ったが、同軸ケーブルと違ってツイストペアでは離した方が良さそうだ。 不細工だが、実験なので良しとする。 |
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その特性。 通過ロスは、ほとんど変化無いようだ。 |
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上のカーブで規格化して、50Ωダミーをつなぐと、おやまあ。 500MHzから上が悪化して、500MHzから下が随分改善された。(フラットではなくなったが。) これは完全に予想を裏切られた。リターンのラインは高い周波数に効果があると思っていたのに。 |
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何にしろ、フェライトビーズのリターンロスブリッジでは、600MHzがせいぜいだ。 144MHzや430MHzバンドのアンテナ調整用なら十分だが、目的とする1200MHzバンド用には使えない。 フェライトビーズ(#43材)では無理なのかも知れないが、他のビーズを持っていないので、トロイダルコアでやってみる。 |
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FT37-61とT37-10に4回巻きで、上と同じようにやってみる。 規格では、#43がコンベンショナルトランスとしては1MHzまでなのに対して、#61は10MHz、#10は200MHzくらいなので、高い周波数まで効果があるのではないか。 |
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FT37-61。結果だけあげておく。 やはりリターンラインは低い方に効果がある。 低い周波数では40dBほどあるので、SWR=1.02まで測れる。 しかし、高い方は#43ビーズの方がマシだ。 |
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T37-10に4回巻き、リターンのライン有り。 全然使えない。 |
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結局、フェライトビーズ(FB101-43)で簡単にリターンロスブリッジを作ることができるのが分かった。 50MHzから600MHzの範囲のアンテナの調整には十分使えるだろう。 しかし、意外なことに、リターンラインは高い周波数の特性を改善する働きは全くなかった。 また、より高周波用のトロイダルコアによるコモンモードチョークを試してみたが、#43のフェライトビーズのほうが高い周波数まで使用できた。 ギガヘルツリターンロスブリッジへの道は遠い。 |
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