ゲート・ディップ・メータ
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 私がアマチュア無線を始めた頃は送信機も受信機も測定器も全て真空管式だった。共振回路を測定する「グリッド・ディップ・メーター(GDM)」は、共振回路にエネルギーを吸収されると、発信回路の真空管のグリッド電流が減少するのを、メータで読みとる装置だ。
 トランジスタが手に入りやすくなると、早速いろいろな人がGDMを作った。残念ながら性能が出ない。しかもトランジスタにはグリッドが無いので「GDM]と呼ぶのはおかしい。
 やがてFETが出回ると、これでGDMを作る。真空管式とほぼ同等の感度で、周波数特性は遙かによい。グリッドに相当する電極はFETではゲートと呼ぶので、ちょうど「GDM」だ。
 試しにデュアルゲートのMOSFETで作った試作品が快調なので、そのままケースに入れて仕上げた。ガラスエポキシ両面基板にパターンを起こして、珍しくまじめに作った作品。