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テープをカッターで切ってはがすという、原始的なやり方なので、あまり複雑なパターンは難しい。 単純なこのスタイルにした。 センシングラインがちゃんとループになるように配置に気をつける。(例えば、こんな配置はだめだ。考えもせずに、人のマネをするから・・。) |
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ガラスエポキシ基板をエッチングして、ハンダメッキ。N型コネクタをハンダ付けしたところ。 裏は全面グランドプレーン。 この時点で残留SWRを測定すると、ほとんど1.0近くで、さい先よろしい。 |
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各部品をハンダ付けして、出来上がり。 Rは半固定抵抗で、ダミーロードをつないで、反射が最小になるように調整する。 50〜150Ω程度になるので、50Ωの固定抵抗と、100Ωの半固定抵抗を直列にして調整しやすくした。 |
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半固定抵抗以外はチップ部品を使った。リード線がでている部品ではギガヘルツはキビシイみたいだ。 抵抗やパスコンは1608型なので、ルーペ無しでは作業が困難だ。ダイオードは少し大きいので助かる。 穴の直径が1mm。茶色いのが0.1μFのパスコン、黒いのがショットキーバリアダイオード。 |
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この周波数になると、ダイオードが1N60などでは検波電圧が小さくなるから、ショットキーバリアダイオードを使う。(1N60も点接触型だからショットキーバリアダイオードの一種とも言えるが。) 部品は大体秋月で買うが、ここで使えるのはHSMS−2822と1SS154しかなかった。 どちらも1個40円ほど。小さな部品なので、割高なような気がするのは昭和の人間だからか。ずっと性能の低い真空管が40円で買えたらお得な気がするのに。 高周波用のトランジスタやFETも以前は色々あったのだが、近頃では有りもので工夫するしかない。HEMTやGaAsが10個200円で売っている頃に買っておけば良かった。その頃は1200MHzに頭をつっこむとは思っていなかったからなあ。 パスコンのCは100pFくらいがベストだろうが、20pFから1μFまでセラミックコンデンサなら何でも良いと思う。今回は手持ちの0.1μFを使ったが問題なかった。 さて、出来上がりは上々。 3GHzでSWR=1.2保証のダミーロード(S君に借りている市販のSWR計で計ると1200MHzでSWR=1.1)を測定したところ、1.1だった。 残留SWRも再測定してみたが、やはり1.1だった。 この感じだと2GHzまでくらいなら使えそうで、市販の4,5万円のSWR計より性能が良いのではあるまいか。(今は、2.4GHzが計れるアマチュア用のSWR計はほとんど売っていないけど。) 少し要領が分かってきたが、これ以上細かい作業をしようとすると、(例えば送信機や受信機、あるいはプリアンプ程度でも)感光基板が必要になる。また結構な出費になるのだが、どこまで頭をつっこむか。アンテナくらいにしておくべきかな。 |
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ヤフオクで700円で落とした古いSWR計。 今はもう無いメーカーだが、3.5MHzから150MHzまで測れるという優れもの。 (のはずだが、後述。) |
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実はこのメーターが欲しかっただけなので、バラして他の部分は捨てる。 100μAのメーターだけでも1000円位はするし、自分でSWR目盛りをつけるのが面倒臭い。 あとはメーターとセンサーをケースに入れたら出来上がり。 |
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ところで、このSWR計のセンサーはストリップライン式だ。 インピーダンスが合っているようには見えない。そもそも、残留SWRの事など考えてもいないのだろう。 周波数依存性があるはずだが、これで3.5MHzから150MHzまで計るのか? しかも、「パワーまで計れる」という豪快な設計だ。 |
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昨今はいろんな分野で中国製の粗悪品が出回って、「やっぱり中国製だから」という人が多い。 しかし、日本でもつい3,40年前には、その分野では名の通ったメーカーでもこの程度のものを普通に売っていたのだ。 中国もやがては、「やっぱり中国製は良いね」と言われる物づくりをするようになるだろう。先輩として、暖かく見守ってやれば良いのではないか。 |
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