コナン=ドイルの小説「失われた世界(The Lost World)」のモデルになったのがギアナ高地。標高1500m程の広大なギアナ高地(ギアナ楯状地)上に無数のテプイが立ち並ぶ。「The Lost World」ではチャレンジャー教授一行はアマゾン川を遡ったことになっている。 |
「The Lost World」の粗筋。 ギアナ高地で発見された白人の遭難者の持ち物から、テプイの上には地上とは全く異なった世界があることが分かる。これを信じるチャレンジャー教授は対立するサマリー博士や冒険家のロクストン卿、語り手の新聞記者マローン等と共にアマゾン川を遡る。目的の台地(テプイ)は絶壁に囲まれていて登ることができない。台地のそばにある岩塔を登り、そこから橋を架けて台地に乗り移る。 台地の上には恐竜や原始人が居る別世界だった。一行は台地上で数々の冒険の後、何とかイギリスに帰り着く。 |
この台地のモデルになったのが「ロライマ」である。パライ=テプイからロライマを見ると、右端にチャレンジャー教授等が登った岩塔が見える。この岩塔はhttp://www.gransabana.com/Ecoturismo/images/Tevasin.jpg「Tevasin」(鍋をのせる石)と呼ばれる。 コナン=ドイルは話を聞いたか写真を見て岩塔から登るアイデアを得たのだろう。実際にはとてもこの岩塔は登れるようなものではないし、橋を架けるなどはできない。 余談だが、映画「ジュラシックパーク」の続編が「ロスト=ワールド」というネーミングだが、テーマ的にはH=G=ウェルズの「モロー博士の島」の方が近いと思う。 「モロー博士の島」も映画化されている。 |
コナン=ドイルのチャレンジャー教授シリーズを読んでみよう。 「失われた世界」 The Lost World 「マラコット深海」 The Maracot Deep 「毒ガス帯」 The Poison Belt 「霧の国」 The Land of Mist ついでにH=G=ウェルズも読もう。 「宇宙戦争」 The War of the Worlds 「モロー博士の島」 The Island of Dr. Moreau 「解放された世界」 The World Set Free 「タイム・マシン」The Time Machine 「透明人間」 The Invisible Man がんばってジュール=ヴェルヌにもチャレンジ。 「海底2万海里」Vingt Mille Lieues Sous Les Mers 「月世界旅行」De La Terre a La Lune 「80日間世界一周」Le Tour Du Monde En Quatre-vingts Jours 「十五少年漂流記」Deux Ans De Vacances 「地底旅行」Voyage Au Centre De La Terre 「神秘の島」L'ile Mysterieuse 「悪魔の発明」Face Au Drapeau 「砂漠の秘密都市」L'etonnante Aventure De La Mission Barsac おもしろいですね。「十五少年漂流記」の原題が「2年間のバカンス」だったとは。 悲壮感が相当薄まった感じです。 |