栗栖(くるす)から林道の入り口には「通行止め」が。轍があるからまあよかろう、と押し入る。

 が、道はいよいよ狭く、雪はいよいよ深い。しばらく行くと雪崩れて道がふさがってしまった。

 転回する場所もないので、車幅ぎりぎり、落ちれば谷底という雪道を、バックで延々下る。
 何とか栗栖まで引き返し、河内に向かう。まあ、こちらも河内より奥が除雪されているはずもなく、突き当たって引き返す。

 彦根まで引き返すのもつまらないので、今、芹谷ダムで話題の水谷(すいたに)を通って、鳥居本に下りる。

 赤が予定のコース。黄色が実際に通ったコース。
 旧中山道に出て、どちらへ行こうか迷ったが、わざわざ遠回りして、摺針峠(すりはりとうげ)へ出る。

 ここは、おばあさんが斧を研いで針をつくっていた、という伝説のある峠。要するに、根気よくやれば不可能も可能になる、という説話だ。

 遠回りついでに中山道を逆行して、柏原の宿を抜けて清滝へ。
 清滝にある清滝寺は京極家の菩提寺で、代々の墓がある。

 あれこれ墓を見る内に、雪がちらほら降ってきたので、そろそろ帰る。

 廃村巡りがいつの間にやら墓参りになってしまったが、清滝にも一度行ってみたいと思っていたので、まあいいか。