「おとちの洞穴」は「おろち(大蛇)の洞穴」だろうか。斜面の窪地の底に、やっと人が通れるくらいの穴が開いている。こういう構造なのに、中に水がたまらないということは、底が抜けているはずだ。

 中は5m四方ほど有るそうだ。一人では危険だし、気色悪いので、入るのは止めておく。
 おとちの洞穴あたりは結構紅葉がきれいだ。飯福寺のように紅葉する木が集中していないので、一面の錦というわけにはいかないが、あまり茶色くなっていないので、そこそこ見られる。

 写真を撮りながら少し登っているうちに稜線に出てしまった。この洞穴は思ったより高いところに有るんだなあ。
 この辺りは石灰岩質で、近くにかなり深い風穴が有ったようだが、危険なので今は入口を埋めてしまってある。おとちの洞穴のような窪地を他にも見かけた。案外、地下は空洞なのかも知れない。

 谷川も大量の湧き水から始まっている。近くには、昔、石灰焼きをしていた窯の跡の石垣が何カ所か残っている。
 飯福寺に寄ったが、もう半分日陰になっていた。知人のM君に会ったので、「やっぱりダメかねえ。」などと話をする。

 5年ほど前にかなりきれいに紅葉して、それが有名になってしまった。ところがその後はさっぱりダメで、見に来てくれる人に申し訳ない、などなど。
 石道寺もかなりの人で、車が止められないので林道を少し上まで行って止める。部分的には飯福寺よりきれいかな。

 石道寺から飯福寺に抜ける道を「こりゃあしんどいなあ。もっと整備したら良いのに。」などと言いながら歩いている中年の男性が居る。

 その坂の高さは30mも無いですよ、頑張って歩いてね。それに、整備しているのはボランティアの村人です。贅沢言わない。