「てくてく木之本」というのは、木之本町内の文化財などを歩いて回る、というイベントだ。10kmコースと20kmコースがある。

 朝から町の職員やボランティアが出て、会場設営などした。
 参加者が全部で200人ほどの小さなイベントだが、毎年楽しみにして、京都や大阪からわざわざ来てくれる人もある。

 天気も良いし、家族そろって紅葉や文化財を見て歩くというのもいいものだ。
 若いのから中高年まで、夫婦で参加する人も多かった。

 去年までは己高庵のお茶会のチケット付きでとてもお得だったが、今年はびわこ駅伝の関係で、開催日を合わせられなかった。残念だが仕方がない。
 小学生だけのグループもいくつか、にぎやかに通過していった。やっぱり子供は良いもんだ。

 ゴールして、みんなを待っている間にチャンバラなど始めるのを見ると、今も昔も変わらないなあと思う。
 会場設営から交通立ち番までに時間が有ったので、紅葉はどうかなと横山岳へ行ってみた。

 まあボチボチかな、という程度。
 (用途不明の)林道がずっと延びている。まだ工事中だ。ちょうどこの写真の橋の下の谷沿いに登山道が有ったが、通行止めになっている。

 ここで写真を撮っていた人にイヌワシの来るポイントを教えてもらった。また見に行こう。
 まあ、そういう訳で、通行止めの登山道の代わりの新しい登山道を登ってくると、この林道にヒョッコリ出てガッカリする。

 ここで写真を撮っていたら、5人ほどのパーティーが登ってきて、私と車を見て「エー、何これ。」と声を上げた。人に向かって言うなよ。

 嫌なら、東尾根か三高尾根を登ったらよろしい。
 鉱山跡の廃墟の雰囲気は何時来ても良いもんだ。こちらも紅葉は駄目なので廃墟の写真だけ撮って帰る。

 八草峠へ抜ける新しい道が大分出来ていた。相当の大工事だ。ダムをやめたのだが、道の工事の金はどこから出ているのだろう。
 立ち番が思ったより早く済んだので、以前から行ってみたかった「おとちの洞穴」へ行く。関ヶ原の合戦で家康に敗れた石田三成が隠れ住んだと言われる岩穴だ。

 三成は人望がなかったので関ヶ原の合戦に負けた、などと言われるが、もちろんこれは「徳川史観」による歴史の歪曲だ。歴史は勝者によって作られる。
 逆に三成を名将だとか善人だと言いたいわけでもない。それは時の彼方のことでもあり、現代の価値観で測れるものでもない。

 しかし穴の中に隠れているところを捕まったとは、イラクの元大統領と通じるところがあって、どうも格好良くないな。
 さて、ここの紅葉は相当良かったぞ。今年一番かな。敗れたりとは言えども、天下を分けた一軍の将、どの穴に隠れても良いというわけではない。紅葉の名所に隠れ住んだということか。

 来週くらいがベストかも知れないが、簡単に行けないのが残念。登山靴をはいて出直そうか。