普段あまり力仕事をしないので、腰が入っていなくて棒立ちで、手の力だけで作業している。

 それでもサクサク仕事ははかどって、いつのまにやら随分きれいにしてくれた。若者というのはとにかくパワーがある。
 村の中を歩いてみると、屋根の雪おろしが間に合わなくて、庇が折れてしまった家が数軒有る。

 こうなると予想されても、老人だけの家や、交替勤務の人は雪を下ろせない。保険が効けば良いのだが。
 松飾り用の松の枝や、チシャカケを取りに裏山に登る。積雪は2mちょっとか。西洋かんじきは平地を歩いたり緩斜面を登るにはよいのだが、急な斜面やヤブを歩くのは結構大変だ。下りは特にコツが要る。

 ワカンが欲しいところだが、作るのも結構面倒だし、しょっちゅう雪山に登るわけでもないので、買うのももったいない。昔はどこの家にも有ったのだが。