車の通りの少なそうな道を選んで走る。方角の見当を付けて、たんぼ道をあっちへ行ったりこっちへ行ったり。

 湖岸道路は広くてあまり人に会わないので、快適。並走してしゃべりながらのんびり行く。
 一見同じような自転車だが。妻のは量販店で買った「マウンテンバイク風」折りたたみ自転車。私のは、マウンテンバイクのタイヤをスリックに替えたもの。折りたたみ自転車で遠乗りするのは少しきつい。

 スリックタイヤに換えるくらいなら、初めからクロスバイクを買えばよいようなものだが、林道を走りたいので、その時はブロックタイヤに換える。面倒だから車輪ごと取り換えたいのだが、金がないのでタイヤだけ換える。
 湖岸から竹生島がすぐそこに見える。不思議なことに、湖岸から少し離れた方が余計に近く見える。どういう目の錯覚か。

 竹生島の北半分はカワウの被害で、ほとんどの木が枯れてしまった。
 久しぶりにスポーツの森に来たら、池が蓮でいっぱいになっていた。放置したら勝手に増えたのだろう。花はもう済んで、蓮の実がたくさんついている。

 岸から手の届く範囲の実は大体取られてしまっているが、大部分は手つかずだ。もったいない。
 蓮の実はアシナガバチの巣を大きくしたような形で、1cm位の穴がたくさん開いていて、中に種が入っている。

 実が熟れてくると、種は黒く固くなる。一方実の表面の穴がだんだん大きくなって、種がポタリと落ちる。(らしい。見たことはない。)
 青くて若い実は表面の穴が小さい。割ってみると、青い種子が入っている。この種子は柔らかいので、さらに皮をむいて、中身をとり出して食う。

 ちょうど栗のような味で、美味い。

 手の届くところはほとんど取り尽くされていたが、岸から乗り出して木の枝で引っかけて、何個か手に入れた。
 こんなに黒くなると固くて簡単には割れない。無理に割っても、渋くて不味い。
 黒くなったのを割ってみると、もう芽ができている。こいつが渋いのかなと、取り除いてみたが、他の部分も不味い。芽ができる頃には全体が変化していくのだろう。