バス停では100人以上の行列があるのに、下から満員の乗客を乗せてきたバスが通過するばかり。ぶち切れた一人の男性が、バス会社に怒りの電話をかけてくれたおかげで、やっと乗れた。一同大喝采。

 ところが、ロープウェイ乗り場では整理券を発行していて、2700番目。2時間半待ち。
 満員のゴンドラがしきりに行き交うが、行列は全然減らない。私たちより少し後に来た人たちは3時とか4時まで待つことに。

 近くの滝まで散歩に出かけたが、滝を見るためにまた行列が出来ている。昼飯など食って、ウロウロと時間をつぶす。
 情報通り、ロープウェイから見る紅葉は、ちょうど今が見頃だ。来週はもう遅いか。

 ゆっくり見たいが、7分ほどで頂上直下の千畳敷カールに着いてしまう。待っているときは早く早くと思っていたのに、勝手なものだ。
 昨日とはうってかわって、雲一つ無い秋晴れ。ポカポカ暖かい。北アルプスで何件も遭難が有った翌日とは思えない。やはり秋の山は怖い。

 とがった山も良いが、こういう雄大な氷河地形には強く引きつけられる。
 今日はのんびりしようということで、山頂は目指さず、カールの底を散策する。これだけ大きな地形だと、それで十分楽しめる。

 1時間ちょっと歩き回って、ロープウェイ駅の喫茶店のテラスでコーヒーなど飲んで下山する。

 頂上へ登るのは、また夏にでも来よう。
 カールの上部は険しい岩山なので、アップの写真を撮る。しかし後で見比べると、全景の写真の方がずっと良い。

 近頃、広角をセールスポイントにしたデジカメが幾つか売り出されたが、どの程度売れているのかな。
 ロープウェイの窓や千畳敷からは、鋸岳から聖岳まで南アルプスのほぼ全景が見える。その向こうには頭だけだが富士山も見えている。

 千畳敷ホテルのライブカメラが良い。こんな所まで車とロープウェイで登れるとは、なんとも贅沢だ。