魚屋さんや料理屋さんなどのプロの他に、普通の客も沢山来ていた。

 プロらしい客の後をついて回って目利きの勉強をする。もっともプロだからよく分かっているとは限らない。今時どこの店も味が落ちているからなあ。
 カレイが2種類置いてあったのでたずねてみた。小さくて値段の高いのが「若狭カレイ」というらしい。

 「味が全然違うよ。食べたら分かる。けど身が少ないなあ。身の多い方が良かったらそっちの方。」そっちの方、というのは普通のカレイ。
 ということで、比較のために両方買う。自分で塩ふって干したら美味しいよ、と言われたが、面倒なので干したのを買う。

 市場まで行った甲斐があって、普通のカレイも美味しかったが、並べて食うとやっぱり大味だ。

 家族一同「美味い美味い。」と言いながら、カレイの食い比べをする。
 そう言えば今日はお彼岸なので、ぼた餅を作って墓参りをする。

 すぐにサルが食ってしまうのだが、まあ今日くらいサルと仲良くしても良いかな。
 夜、買ってきたアジを刺身にしようと妻がさばいていたら、アニサキスが出てきた。サバと違ってアジは内臓を捨てれば、筋肉にアニサキスが居ることは少ないそうだが、ウニウニとうごめいているのを見ると、すっかり食う気が失せた。

 以前実験したら、酢どころか6mol/Lの塩酸中でもしばらく死ななかった。

 せっかく新鮮なアジだが、刺身はやめてフライになってもらおう。