廃村跡を過ぎてすぐに、橋の所に車止めがある。車を置いて、自転車に乗り換える。  すぐに谷が別れる。橋を渡らずに、まずリッカ谷に向かう。
 林道は何のためか草が刈ってある。20cmほどに伸びているので、7月末か8月初旬に刈ったものだろう。

 乗って走れないので、押して登る。
 しばらく行くと「起点 奥川並川」という石柱があった。してみると、リッカ谷川が奥川並川の本流と言うことか。
 「水源の森」と書いた木柱があった。この先は草が刈ってないので、自転車を置いて行くことにする。

 しばらく歩いたが背丈を超える草で、とてもやってられないので引き返す。
 谷底を離れて斜面に取り付いてしまえば普通に藪こぎできるのだが、それでは自転車の所に戻れないかも知れない。

 今日の所は登山はやめてサイクリングだけにしておく。
 下りはラクチンだ。草の中に何があるか分からないのでスピードは出せないが、ほとんどこがずに橋の所まで戻る。  熊の調査用の仕掛けがあった。と言っても、エサの回りに有刺鉄線が張り巡らせてあるだけで、鉄線に絡んだ毛を調べるためだ。

 四国でこの方法でやった調査が、正確でないとかいう新聞記事が有ったが。
 今度は中津谷の林道に入る。こちらはかなり草が伸びている。リッカ谷より先に草刈りをしたらしい。林業のためでもなさそうだし、何のために草を刈るのだろう。

 しばらく行くとイノシシに出会った。あわてて自転車を放り出して写真を撮ったが、ブレブレになってしまった。直後に足下でバシャバシャいうので見ると、谷川をクマが走り去っていった。全く野生の王国だ。

 行けるところまで行って、引き返した。道がかなり荒れているので、注意して下る。
 中津谷と足ノ又谷の分岐点付近に微小地震計が設置してある。見ると、ダム完成後8年間設置とか書いてある。

 ダム工事は事実上中止のはずだが、こういう枝事業だけ生きているのはどうだろう。
 足ノ又谷の林道はずいぶんきれいだ。除草剤でも撒いたのだろうか。自転車に乗ってグイグイ登っていく。

 砂防ダムのところでいきなり草ボウボウになるので、そこから引き返す。
 3本の谷を詰めて、押して登ったのが5km、乗って登ったのが2km、ラクチンで下ったのが7km。標高差の合計は500m位か。全部歩くのとどちらが楽だっただろう。

 帰りにちょっと奥川並の廃村に入り込んでみると、ここにも微小地震計が設置してあった。

 帰って体重を計ると2kgほどダイエット。水を飲んだら元に戻るけどね。