写真ではきれいに見えるが、実際には茶色になってしまった葉が多く、全然駄目だ。雲が切れて日差しが強くなったところを狙って、逆光で撮れば何とか見られる写真になる。

 中高年のアマチュアカメラマンがいかにも高価そうな機材を抱えて行き来しているが、良いスポットはそれほど無いので、その辺は渋滞気味だ。
 こんなに人がうじゃうじゃいるので、光線具合が良くて人が映り込まない写真を撮るのは難しい。

 妹の嫁ぎ先のお義父さんに出会った。生活が楽でない時代からカメラには贅沢をしてきたという話だ。

 去年撮ったすばらしい写真を見せてくれた。平日の朝5時に来て撮ったと言うから、老人にはかなわない。
 普段は人影もなく、こうして金網で囲っておかないとサルやイノシシに全部荒らされてしまう山里だ。紅葉の2,3週間だけにぎわう。

 初雪の頃も実に良い風情だが、その頃人を見かけることはあまりない。
 飯福寺をこえて、己高庵の方も見に行く。テントを出してうどんなどを売っている。知り合いに声をかけたら、天気がよいので思ったより人が多くて、材料の追加を買わなければならない、と言っていた。
 一角に全国から工芸品の作家が集まってテントを出していた。木彫や焼き物の中にカッパが居た。

 一つとして同じ物がない。それぞれがあまりに魅力的で目移りしたが、結局2点買う。家に帰って、見れば見るほど味があって、他のを買わなかったのが悔やまれる。