尾道と言えば小説家の志賀直哉・林芙美子、映画監督の大林宣彦などで有名だ。映画の舞台としても尾道三部作・新三部作や小津安二郎の「東京物語」、宮沢りえの「父と暮せば」などたくさんある。一時はロケ地巡りの若者でにぎわったそうだ。

 2005年から2006年にかけて「男達の大和」のセットの公開でのべ100万人が訪れたという。しかしそれは一過性のもので、それらの映画とともに忘れられていく。

 安定した観光資源の開発という点で適切な手が打てていない。町はさびれる一方で、出て行った若者は帰ってこない、老人の町になりつつある、と運転手さんは嘆いた。
 上は「尾道3部作」、下は「新・尾道3部作」のロケ地観光案内パンフレットだ。この6本の映画のロケ地だけでも結構な観光資源だが、このパンフレット自体相当古そうだ。尾道全体の分かりにくい観光パンフレットは別にあって、それとこのパンフレットも連動していない。てんでバラバラで、いかにもお役所仕事。

 駅に見あたらないから、どこかにあるはずだと探したら、観光案内所の奥の方にチョロッと置いてあった。全然やる気無しだ。

 振り返れば、我が長浜や彦根は大した観光スポットもないのに、結構頑張ってるなあ、とちょっと見直した。尾道商人より近江商人の方が一枚上手と言うことか。