取立山コースは全体に大変よく整備されていて歩きやすく、急なところもほとんど無い。ヒザの悪い妻にあわせて、思い切りゆっくり歩いたが、1時間半ほどであっけなく山頂に着いてしまった。

 下りは大滝コースをとって、ぐるりと一周した。こちらは石が浮いていて歩きにくいところもかなりあった。
 取立山の山頂は広場になっている。きれいに切り開いてあって見晴らしがよい。正面に白山が見えて大感動。登ってくる人たちが一様に「わ〜、すごい。」と声を上げる。

 当然中高年がほとんどだが、家族連れや若い人もちらほら見える。登りやすい山なので、登山靴でなくスニーカーや長靴の人もいた。登山と言うよりハイキングコースか。
 水芭蕉の群生地は取立山からこつぶり山に向かう鞍部にあった。見渡す限りの水芭蕉、と言うほどでもないが、けっこう見応えがある。まだ若い株も多いから、月末ぐらいまではOKかな。

 避難小屋を過ぎてすぐのあたりにあるのだが、看板もないので、見落として行きすぎる人もいるかもしれない。
 こつぶり山で昼飯を食って、大滝方面へ下山する。滝のそばを通る道が危なくて、ロープが張ってある。ロープにつかまってへっぴり腰で降りる。

 大滝は落差が30mほどで、姿もまあまあ良い。皆さん案外興味がないのか、滝壺まで降りてこずに素通りする人が多かった。
 取立山の登山口までの途中に「東山いこいの森」がある。子供たちが小さい頃、ここでキャンプして恐竜博物館や手取川ダムを見に行ったことがある。

 15年も経っているのだが、私たちがテントを張ったサイトがそのまま有った。「ああ、ここにテントを張ったねえ。」などと話す。
 帰りに新しい恐竜博物館に寄る。こんな田舎にずいぶん大きくて立派な博物館でビックリする。もう少し交通の便が良ければ、相当な入館者数だろう。展示の量が多すぎてちょっと食傷気味と感じるほどだ。

 山中にあって、入り口を見落としそうになった。ちゃんとした案内看板を上げればよいのに。このへんがお役所仕事だなあ。