幸い雨も雪も降っていないので、庭で餅米を蒸す。

 自慢じゃないがたき火なら任せてくれ。母が焚き付け用に杉葉を一抱え採ってきたが、ひとつかみで十分、一発点火。
 火がついたら、後は任せて、臼の用意などする。

 おばあちゃんと孫達。
 今時は薪割りくらいしか使い道がない。子供の頃から使い慣れた手斧。

 鉈と違ってほとんど磨ぎ減りしないので、一生もの、どころか五代くらい使えるか。
 庭のさんしゅゆの実。黄色い花に赤い実。カラフルで楽しい木だ。

 稗つき節の「庭のさんしゅうの木」は「さんしゅゆ」か「山椒」か、どちらだろうという議論がある。

 この歌の題材の源平時代にはまださんしゅゆは日本にはないから、「山椒」だ、とか。いや、この歌詞が作られたのが明治時代だから、作者は「さんしゅゆ」のつもりだったのではないか、とか。