駐車場で出会って道連れになったお二人。大阪と宝塚から来られたそうだ。

 私はスピードも休憩もデタラメなので、普段は一人で登ることが多い。ので、初めは別々に歩き始めたのだが、途中から何となく一緒に歩くことになった。

 わがままな私としては大変珍しい。
 以前はずっと沢沿いだった登山道は、登り始めてすぐに杉の植林帯に入ってしまう。

 しばらく登ると林道に出るので、チョットガッカリ。

 林道を300m程進むと、再び谷コースに戻る。そこからは昔のまま。
 林道は崩れて通れなくなっている箇所がある。工事は長らく放置されたままで、行き止まりになっている。

 地元の反対を押し切ってまで、何がしたかったのかよく分からない。

 白谷コースにもどると、すぐに経の滝が見えてきてほっとする。
 もう少し行くと、五銚子の滝。草が茂って全体は見えない。

 五銚子の滝をすぎると、急な尾根道になる。

 普通の山道のようにジグザグしていなくて、ほとんど直登。かなり急だ。
 まだ山頂には我々の他には誰もいなかった。

 ぐるっと東尾根コースをまわったので、他の登山者には2人会っただけだが、駐車場に戻ってみると、10台ほど停まっていた。
 東尾根コースは数年前に整備されたもので、登山案内書にはのっていないことも多い。

 立派なブナ林で、隠された名所だ。
 今回の大発見。コース中の、とあるところ(ヒ・ミ・ツ)にギンリョウソウの群落があった。

 以前はどこにでもある植物だったが、近頃すっかり見かけなくなった。

 どこかにないかと気にしていたので、とても嬉しい。
 メダカのように、「珍しくもないわい」と思っていると、いつの間にか絶滅危惧種になっていたりするから、油断できない。