要するに黒沢版に比較的忠実なキャラクター作りはあまり破綻していない。阿部寛、宮川大介、早川の家来達など。

 一方で、オリジナリティーを出そうとした、長澤まさみ、松本潤、椎名桔平はただ足を引っ張っているだけ。

 肝心要の雪姫の存在が弱すぎる。何しろ題名が「三悪人」なんだから、3人の男達が束になってもかなわないほどの存在感が雪姫に無ければ、映画が成立しない。

 例えば、三蔵法師はひ弱で少しお人好しすぎるが、太い筋の通ったキャラクターなので、悟空、悟浄、八戒が命がけで守る価値が出てくる。その結果、敵役も魅力的になる。
 もう少しまじめにキャラクターを設定しないとね。

 ちなみに、「上原美佐」で検索するとこの人が出てくる。少しトウが立っているが、いっそこのあたりを雪姫にしても良かったのではないか。

 動いているのを見たことがないが、悪女役も似合いそうなめぢからがある。

 滋賀県米原市(旧坂田郡伊吹町)の出身で、(私は初めて存在を知ったのだが)けっこう売れているようだ。