鞆の浦のシンボル「常夜燈」。すぐ隣が「いろは丸展示館」。

 小さな町の中に観光スポットが集中しているので、歩いてみてまわるのには大変具合がよい。

 江戸時代からの港町がしっかり残っていて、観光客がウロウロしていなければ、タイムスリップした感じだ。
 残念なのはメインになる観光スポットが無いことだ。メインディッシュのない料理のようなもので、「えっ、これで終わり?」という感じになる。

 ゆったりと町の気分を味わうのにはよいが、観光バスで乗り付けて、ワッと観光するには向いていない。

 道が思いっきり狭くて、どうしようもない。運転に自信がなければ町に入り込まないことだ。
 鞆の浦は「いろは丸」を観光の目玉のひとつにしようとしているようだ。

 ここは龍馬が紀州藩と談判した町家。老朽化したものを大林宣彦の監修で修復したという。

 旅館でもあるので泊まってみたかったが、連休中とあっては当然無理。
 常石造船の近くの境が浜のホテルに泊まる。ともかく、この辺りはどこも島だらけだ。どこが島だか半島だか分からない。

 景色は非常によい。が、道が大変狭い。
 尾道名物「渡船」で向島へ渡る。車1台運転手込みで130円、と非常にリーズナブル。

 運転手以外の同乗者は1人100円。
 向島から見た尾道造船。
 尾道と向島は橋でつながっている。

 近い将来、この橋が無料化されたら、渡船は廃業になるだろうという話。時代の流れか。
 向島は大きな島で、橋の西側は結構な町だ。手前の尾道より広く見える。
 「さびしんぼう」で、向島に渡った2人がミカン畑の坂道を登っていくのは、この辺りという設定かな。ロケ地は違うようだが。
 登りのロープウェイが混んでいて、行列が長い。レンタカーを駅の近くのパーキングに置いて、タクシーで千光寺公園に登る。

 千光寺公園から見下ろすと、山をはさんで北側にも町が広がっているのが見える。

 地元の人の視点からは、必ずしも大林宣彦の描く、海沿いの「坂の町」がすべてではないだろう。
 下りはロープウェイで。

 両親は、孫達が住んでいる町が見たかったということなので、特に観光はせず、昼飯を食って土産を買って帰ることにする。
 千光寺の大岩。修行のためか、登れるように鎖が張ってある。
 千光寺。
 ロープウェイの山麓駅の直下に艮神社がある。バチがあたらんのかな。
 艮神社(うしとらじんじゃ)。
 時をかける少女で、芳山和子が隠れていた大木。

 お祭りらしく、準備に大勢の人が走り回っていた。(どうやら高齢化が進んでいるらしく、ほとんどが中高年。)
 多分雑誌で紹介された尾道ラーメンの店。大行列。以前来た時は、どこの店もガラガラだったのに。

 そんなに急に美味しくなったとも思えないが。
 さびしんぼうに出てきた商店街。ここもかなりの人数。
 尾道駅のすぐ後ろの山のてっぺんに、なぜかお城がある。

 聞けばコンクリート製で、その上廃墟だという。実に怪しげというところが、尾道らしいと言えば言える。

 こういうのが好きな人というのは居るものだ。と思って、ネットを見ると案の定。