半年間お供えしてきた「御仏供さん(おぶくさん)」。

 地蔵堂を隅から隅まで掃除して、お華を供えて、御仏供さんを供えて、般若心経をあげる。
 今年はちょっと雪が多いので、前日にみんなで雪どけをした。今日は珍しく陽があたっているので、すこし温かい。

 この地は兎も角天気が悪い。天気予報では風が温かくなるのは、明日以降だそうだ。
 大きなお餅を供える。村によっては柳の枝に餅をつけた「まいだま」というのを作る。

 「まいだま」は繭玉だろう。この辺りは養蚕が盛んだったから、絹の豊作を願ったものか。

 一説によれば、これらは蛇信仰の変形で、鏡餅はとぐろを巻いた姿、まいだまは蛇の卵を表しているという。
 例によって奇妙奇天烈。今年は阿弥陀経だった。以前は般若心経だったり、正信偈(しょうしんげ)だったこともある。 ・・・?

 何しろアバウトな村人ばかりという不思議な村なので、「まあ良いほん。」(まあ良いじゃないか)が合い言葉。

 年々やり方が違うという、よその村では考えられないアバウトさ。
 おつとめの後は、三三九度で、次年度の当番と引き継ぐ。

 三三九度は結婚式の専売のようになってしまったが、もとはと言えば「くり返す」とか「長く続く」という意味で、めでたい席では常にメインイベントであったらしい。

 もちろん、何度も杯をやりとりするので、契りを深くするという意味もある。
 新しい当番は提灯を掲げて、迎え入れる。これから1年間のおつとめだ。