昔、金沢からの帰りに、峠を越えて、谷底に村を見た時、すごいところに村があるなあ、とビックリした。

 あれから30年、雛見沢はすっかり観光地になり、別の意味でも有名になった。

 4年前、連休に家族で行った時には、人がいっぱいで、少し雪が残っていた。やはりひぐらしのなく、今頃に出かけるのが良いかも知れない。
 金沢からの帰り、雛見沢を通って、徳山村も通った。

 あのとき、徳山村は集団離村して無人になったばかりだった。

 家も学校も店も畑も、そのままあるのに、人が居ない。不思議な光景だ。

 3年前、ダムは満水になり、徳山村は湖底に沈んで、今は無い。
 徳山村は全村が沈んだが、門入地区だけが残った。門入地区への道はダム湖に沈み、今ではそこに近づくことのできないまぼろしの村だ。

 ダム湖の裏側から、山を越えれば、たどり着くことができる。この夏休み中に、行けたら行ってみたい。

 門入地区への古道「ホハレ峠」の地蔵さん。どうやら、今でも、この山中に花を供えに来る人が居るようだ。