礼に自分の肖像を与えるというのも、随分だと思うが、昔はそんなものだろう。

 肖像はたくさんは無いので、上如上人の命日にちなんで二十二日講という講を作って、メンバーの村々を順に巡っていく。

 それから200年以上経っているのだが、二十二日講は今でも存在し、上如上人の肖像は今も巡り続けている。
 信者に対しての礼なので、お寺ではなく、門徒個人の家でおまつりする。

 今年は我が家で開催することになって、家中大掃除したりして、何日も前から大騒ぎだ。

 肖像の他、お飾りなど一式が前の村から送られてくる。この使者をていねいにもてなして、その夜、村人が我が家に集まってお勤めをする。翌日、次の村に送っていく。