7,8,9月の日記に戻る

  
 己高庵から尾根道を登る。オトチの洞穴を経由して、さらに尾根を奥へ。

 オトチの洞穴までは、古橋の人たちが整備してくれたので、歩きにくいところはない。己高庵からオトチの洞穴まで1時間30分くらい。

 オトチの洞穴から北尾根分岐までは、整備がされていない。完全にヤブになっているわけでもないが、滅多に人が行かないところなので、ちょいと心細い思いをする。



 分岐付近の100m程は無名のピークで、少し広いなだらかな尾根になっている。

 完全にヤブで、しゃがみ込んで透かしてみると、どうもこのあたりが道らしい、と分かる程度だ。時々完全に道を失ってしまうので、磁石を頼りに進む。

 ヤブこぎに磁石は必須で、磁石がないと、広い尾根でリングワンデルングをすることもある。或いは、引き返せなくなる。

 ちょうど分岐のところで12時になった。オトチの洞穴から、さらに1時間30分だ。

 この尾根はダニが多いので、座る気になれない。立ったまま、昼飯代わりにカステラを三切れほど喰って、引き返す。

 帰りは、道を見つけるまでは、今つけてきた赤テープを探しながらバックする。



 尾根道に出てしまえば、一本道なので、のんびり帰る。

 オトチの洞穴からは谷道に下りて、林道を帰る。昨日までの雨で、林道はグシャグシャで、尾根道を帰れば良かった。
   
 登り初めは、己高庵のすぐ横に、尾根に登るカンバンがあるので、すぐ分かる。

 以前は知らなかったので、適当によじ登って、尾根に取り付いていたが、分かってみれば、良い道があるのだった。
 オトチの洞穴まで、尾根道は木が繁っていて、全く見晴らしがない。

 しかし、急登もなく、ポタポタ歩くにはちょうど良い、気持ちの良い尾根だ。
 ブンブン音がして虫が集まっているので、すわスズメバチの巣か、と構えた。

 薄暗くてよく見えない。おそるおそる写真を撮ってみたら、カナブンだった。

 これは5m程離れたところから撮った写真だ。

 FZ200はちょっと大きいが、強力なフラッシュと明るい高倍率レンズがあると、こんな時に便利だ。望遠鏡代わりになる。
 道は尾根の真ん中を通っていて、へこんでいるので分かりやすい。

 しかし、オトチの洞穴を過ぎてからは、枝がかぶさっていたり、道に木が生えてしまっているので、歩くのに少し苦労する。

 木の枝をくぐり抜けながら登るので、ずっとスクワットをしているようなものだ。

 繁っているところは、四つん這いで進む。
 分岐付近は、杉の植樹帯で、低木が繁っていて、完全にヤブだ。しかも、このあたりは尾根が広くなっている。

 ボンヤリしていると、すぐに位置を失う。

 今日はここまでにして、昼飯を食って、引き返す。
 分岐付近に有った熊の爪あと。

 登るとき、己高庵の人が、単独で大丈夫か心配して声をかけてくれた。

 去年、単独でこのコースを登ろうとした人が、己高庵のすぐ上で、熊に噛まれてニュースになった。

 そんなわけで、地元では単独登山者には気をつけているようだ。
 帰りにオトチの洞穴に寄っていく。

 最近はここに来る人がずいぶん増えたようだ。

 2,3年の内には石田三成が大河ドラマになると言うウワサもあるから、一大観光地になるかも知れない。