ダブルバズーカアンテナ

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 ダブルバズーカアンテナはλ/2ダイポールの中心部分に、λ/4のトラップを2本造り付けにしたものだ。

 帯域が広い、ノイズが少ない、飛びがよい、バランが不要、という特徴があるのだそうだ。

 が、実は、その長所については色々と議論のあるところだ。

 さらに、結線にも2種類あるという。ストレートタイプ(ARRLのオリジナル)、とクロスタイプ(ジャパニーズスタイル)。

 ネットで探すと、不要だと言われているバランをわざわざ入れている人まで居て、混沌としたものだ。

 ヘンテナほどではないが、怪しげなアンテナと言わざるを得ない。


  
 ダブルバズーカアンテナの弱点は、給電点の機械的弱さだ。

 塩ビパイプを輪切りにして十字に穴を開け、、塩ビのモールを突き刺して、こんなのを作る。

 サイズは適当でよいが、あまり小さいと効果が無い。
  
 延長エレメントは切ったりつないだりして調整するが、トラップの部分は作ってしまうと、切り貼りできない。初めから正確に作る必要が有る。

 それで、同軸ケーブルの正確な短縮率にこだわったのだが、何しろ50MHzで1cmの違いは100KHzほどの誤差になる。

 本当にちゃんとしたトラップが出来るのだろうか。みんなチャンと作ってるのかな。

 評価実験してみないと、何とも言えない。

  
 エレメントはRG58U、フィーダーは5D2Vを使った。

 あらかじめ、クロスタイプ(ジャパニーズスタイル)に半田付けしたケーブルを水糸でグルグル巻きに固定する。

 同軸の外皮も塩ビなので、塩ビ用の接着剤でガッチリ固めてしまえば、引っ張られて壊れることは絶対無い。
 半田付け箇所はコーキングする。防水しないと、雨の時にSWRが悪化する。

 バランがないので、見た目がシンプルだ。
 同軸の反対側(トラップの底)はショートするので、網線も芯線も同じところで露出して、折り返してから半田付けする。
 延長エレメントは、モールに穴を開けて、3回くらい通しておくと、すっぽ抜けることはない。
 延長エレメントと同軸を半田付けする。同軸は縛り付けてから塩ビ用接着剤を塗りたくっておく。
  
 今回は50MHzのアンテナを上げたが、この方法だと頑丈なので、もっと低い周波数でも使える。

 計算どおりの寸法で、49MHzから51MHzの間のSWRが1.5以内に収まったので、調整せずに使う事にする。少し低いが、50MHzのFMはやらないので、これで良かろう。

 以前、普通のダイポールを上げていた時のバンド幅を憶えていないので、ダブルバズーカアンテナのバンド幅が広いのかどうか分からない。

 ネットで探してみると、普通のダイポールのバンド幅も大体3%くらいなので、ダブルバズーカが特別に広帯域でもなさそうだ。

 早速、オンエアしてS君にレポートをもらったが、あまり良くない。以前2エレのデルタループでやった時もあまり良くなかったそうなので、アンテナよりもロケーションのせいかも知れない。評価は、あと何局かやってから。



 50MHzでは少し大きいので、バズーカアンテナの評価実験は144MHzで別にやってみようと思う。



 さて、これで50MHzがオンエア出来るので、次は50MHz超再生トランシーバーだ。