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測定回路をバラバラに組むのではなくて、全体をシステム化する。 端子に測定対象をつなぐだけにする。 測定を簡単にするためではなく、不確定要素を排除するためだ。 送信機と55Ωのダミーロードが信号源になる。150Ωは測定端子が短絡した時の安全のため。 電流は必ずコールド側で検出する。市販品もさりげなくコールド側で測定している。 |
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こんな感じ。1号機より少し複雑。 左上が測定対象の電流が流れる1次側。右下が検波回路とメーター。 間に斜めにシールド板を入れてある。これがないと回り込む。 |
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1次側のアップ。 カレントトランスはコールド側に入れる。 トランスの2次側から検波回路までは、1次側からの回り込みを避けるために、ツイストしておく。 黒い四角いのは220Ω2Wのチップ抵抗。4個パラにして、55Ωのダミーロードにした。 この構造だと、144MHzが限界。 |
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検波回路のアップ。 シールド板に小さな穴を開けて、カレントトランスの2次側を引っ張ってくる。 検波回路のアースは有っても無くても変わらなかった。 C結合による回り込みが有る場合には、アースが無い方が良いかも知れない。 |
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銅板でシールドケースを作ってかぶせる。 くみ上げてしまえば頑丈になるので、銅板は薄いもので良い。 |
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出来上がり。 トロイダルコイルのバランやシュペルトップの阻止能力を測定するためだけの測定器で、他の使い道はない。 単純な道具だが、作るのにずいぶん手間がかかった。 シュペルトップの短縮率を調べたら、とりあえずはガラクタ箱の肥やしだ。 |
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ところで、カレントトランスをホット側に持ってきても同じだと思うでしょう。 確かに、理屈上は電流はどこで測っても同じはずだ。 しかし、実際には、150Ωの抵抗やターミナルがアンテナの働きをして、電波がどこかへ飛んでいったり、検波回路に飛び込む。 高い周波数では誤差が大きくなる。144MHzや430MHzでは、測定端子をオープンにしても、メーターが振れっぱなしになる。 以下は失敗例。 |
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はじめに作った物。これはダメな例。 カレントトランスがホット側にある上に、1次側と2次側と検波回路がまぜこぜで分離できていない。 迷結合だらけで、何を測定しているのか訳が分からない。これだとHF帯でも誤差が大きい。大失敗。 部品を全部取り外してやり直したのが、上の完成品。 |
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