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まず430MHzのヘンテナから。 3mm程度の銅パイプで、345mm×105mmの長方形を作る。 つなぎ目は強度を考えて、長辺の途中にする。コーナーでつないだりするのは避ける。 パイプの先をつぶして、少し重ねて半田付けすれば、強度は問題ない。 |
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適当なブームに固定する。 金属製のブームは何かと問題が発生するので、絶縁物が楽だ。 端から7cm位のところに給電線を仮に半田付けする。 |
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給電線は短辺方向に引き出す。 別項にするが、給電線にはシュペルトップをつけておく。 シュペルトップがちゃんと働いていれば、給電線をどこから引き出してもかまわないのだが、実際には完璧な動作というのは難しいので、短辺方向へ直角に出すのが吉。 逆に言えば、短辺方向に給電線を正しく出しておけば、シュペルトップが無くても、SWRが少し悪化するだけで、実用上問題ない。 周囲の影響を受けにくいアンテナなので、室内でも調整できる。 シュペルトップがちゃんと働いていれば、室内で調整してから屋根に上げても、SWRがそんなに変わることはない。 バンドの何カ所かでSWRを計って記録する。 ヘンテナは、大きい方のループが、大きいほど周波数が低くなる。 従って、SWRの最低点の周波数が高すぎたらループを広げる(上の写真では、給電点を右に移動する)。逆に、周波数が低すぎたら、給電点を動かしてループを小さくする。 ヘンテナは、ブロードなので調整が簡単だ、と書いた記事をよく見かけるがどうだろう。極端な場合、作りっぱなしでも良い、とか書いてある。 確かに、調整が済んでしまえばブロードで使いやすいアンテナだが、調整自体は結構クリティカルだ。給電点を1mmずつ、慎重に動かさないと、最低点を見逃す。 だから、わに口クリップでエレメントをはさんでSWRを調整して、SWRが下がったと思って半田付けしたら、SWRが悪化してしまった、という失敗をする。 面倒だが、初めから半田付けして、少しずつ動かしていく方が良い。調整が済んだら、半田を大盛りにして、風雪で壊れないようにする。 |
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お次は144MHzのヘンテナ。 少し大きいので、エレメントが自立するようにすると金がかかる。 何か絶縁物(右の写真では、塩ビの水道パイプと室内装飾用のモール)で骨格を作って、1〜2mmくらいの銅線でループを作る。 |
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ループは長辺が104cm、短辺が34cm。(結構大きいので、1cmくらいの誤差はどうでも良い。) 端から22cmくらいのところに給電線を仮に半田付けする。 給電線を短辺から引き出すために、ブームがループから40cmほどはみ出すようにしてみた。大変具合がよろしい。 シュペルトップを使ったが、このくらいの周波数なら、トロイダルコアでバランを作っても良いだろう。 シュペルトップは寸法が周波数に依存するので、きちんと作るのが難しい。適当なトロイダルコアがあれば、1:1バランを作った方が、動作は確実だ。 ネットでは、Uバランを使っている記事を見かけるが、意味が分からない。この寸法であれば50Ωがつなげるので、1:1バランがよい。 430MHzほどクリティカルではないので、給電線を5mm位ずつ移動させて調整する。 飛びはどうかというと、比較するアンテナがないのでよく分からないが、十分実用になる。 車庫の陸屋根から3m、地上高7mに設置。友人のS君と交信したところ、直線距離で25km、間に低い山があって見通せないのだが、5W出力で59++だった。 余談だが、「陸屋根」は「ろくやね」と読む。「陸(ろく)」は「たいら」という意味。 |
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