ソフトウェアラジオ

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 アマゾンで買ったワンセグチューナー、1,200円也。

 もう一個バックアップ用に700円のも買った。

 ずいぶん安くて小さなチューナーだが、デジタルとはそういうものだろう。
  
 パソコンにつないで、ワンセグソフトをインストールすれば、パソコンが簡単にテレビになる。ワンセグなので画像が荒くて大画面では見られないが、画面の片隅において、常時つけっぱなしにしておくという使い方をするのだろう。

 この中身はデジタルチューナーで、あたりにある電波をありったけ受信して、必要な物だけ抽出する、という感じの動作をしている。

 そこで、適当なソフトを使えば、ゼネラルカバレッジの受信機ができるんじゃないか、と気がついた人が居る。色々なソフトを自分で作って公開している。有り難し。



 ネットで探すと、このチューナーを使ってFM放送を聞いたり、航空無線、アマチュア無線などをパソコンで受信するソフトが沢山見つかる。

 ずいぶん高機能で、航空機の位置を地図上に表示したり、電波の様子をスペクトラムアナライザのように表示するソフトもある。

 ただし、元々テレビのチューナーなので、ゼネカバと言っても100MHz~1,000MHzあたりで、HFを受信しようとすると、改造したりアップコンバーターをつけたりする必要が有る。

 それはまた、おいおいやってみるとして、パソコンでできることはスマホでもできるのではあるまいか、と検索してみた。



 案の定、スマホにワンセグチューナーをつないでゼネカバのラジオにするアプリがいくつか見つかった。

 無料のやつを早速ダウンロードして、スマホにインストールしてみた。
 スマホのUSBに直接は刺さらないので、USBホストケーブル(OTG(On The Go)ケーブルとも言う)が必要だ。

 私は、人からUSBメモリやメモリーカードでデータをもらうと、その場でスマホに移すことにしているので、ホストケーブルを持ち歩いている。
 つないでみる。

 アンテナは付属していたものだが、見るからに感度が悪そう。

 スマホは初代エクスペリアで、ソフトウェアラジオを走らせるには少し非力かも知れん。
  

   
 アプリを立ち上げてみると、こんな具合。

 周波数を記憶したり、スペクトラムアナライザでバンドの様子を表示したり、周波数の直接入力やスキャンもできる。スケルチも付いている。

 スペアナモードで、ウォーターフォールを見ているだけでも楽しい。

 受信モードは、放送のFM、ナローFM(アマチュア無線で使う)、AM、SSB、CW。

 周波数が1Hzまで表示されるので、測定器にもなりそうだ。素晴らしい。



 確かに受信はできる・・・・が、いかにも感度が悪い。電波の強い都会で、テレビを見る事を想定した製品だろう。

 しかも、ものすごく大食らいで、チューナーがかなり熱くなるし、スマホの電池がみるみる減っていく。



 実用的な受信機として使うには、大きなアンテナやプリアンプと外部電源は最低限必要だ。あまり大げさになっては、スマホを使う意味がないので、そこは工夫のしどころだ。

 1秒近く遅延があるので、受信専用には使えるが、トランシーバーの受信部に使うには適さないだろう。

 何しろ、なかなか良いオモチャを教えてもらった。