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 己高庵の横の空き地に車を止める。林道で登山口まで車で行けるのだが、現在は砂防堰堤の工事中で車が入れない。

 風がかなり強く、ゴーゴーとうるさいが、まだ雨は降っていないので、さっさと行って帰ってくることにする。
 車止めをよけて無理に通っても、工事をしていて、本当に通れない。

 準備運動だと思って、林道を3kmほど歩くのも良いだろう。
 林道を1時間弱歩くと、登山口がある。

 登り始めてすぐに石灰焼き場の跡がある。さらに、鍾乳洞のようなものもあったらしいが、危険なので埋めてしまったそうだ。

 実際、谷川がだんだん太くなるのではなく、いきなりわき出しているところを見ると、地下水脈があるのだろう。
 道はほぼ一本道で、分岐のところには案内があるので、迷うことはない。

 昔からの山仕事の道ではなく、オトチの洞穴へ行くために近年付けた道ではないかと思われる。

 かなり急なところもある。
 思ったより遠いなあ、などと考えていると、フッと目の前に石田三成の旗が立っている。

 斜面に窪地があり、その窪地の底に穴が開いている。落とし穴のようだ。
 ロープが垂らしてあり、はしごもかけてあるのだが、ひとりで入るのは心細いのでやめておく。

 入り口は人がやっと通れるほどだが、中はかなり広いそうだ。

 中に水がたまらないので、底が抜けているのだろう。
 引き返しても良いのだが、ここまで登ると尾根が近いので、登ってしまう。

 5分ほどで尾根道に出る。倒木が多くて歩きにくいが、はっきりした道がふもとまで続いているので、つかず離れず、歩きやすいところを降りていく。
 なだらかな尾根なので、かなり時間がかかる。

 長いなあ、と思っていると、ひょいと己高庵の上に出た。

 ちょっと一服しても良いのだが、今日は金を持っていないので、さっさと帰る。
 帰ってズボンを脱いだら、裾の方に大きなダニがついていた。

 人の血を吸う種類かどうかわからないが、早く見つけて良かった。

 今までに2回ダニに付かれたが、引きちぎると頭が残って、結構面倒だ。痛いし。