10,11,12月の日記に戻る

 滋賀県から岐阜県に抜ける国道303号線。冬は雪で通行不能。夏は工事で通行止め。道幅は狭く、大変危険。

 それで、酷道とか開かずの国道とか言われていた。

 それがダムができることになって、一気に素敵なハイウェイに。

 ダム建設は中止になったが、道は残った。
 八草峠を越える危険な山道をバイパスして、滋賀県と岐阜県を結ぶ全長3kmのトンネルもできた。

 トンネルの岐阜県側の出口の所に流れているのが八草川だ。

 揚水発電所の上のダムを八草川上流に、下のダムを滋賀県側の日の裏林道に建設するはずだった。

 ダムが中止でなければ、八草川のずっと上流まで大きな道が付いていただろう。
 トンネルを出たところに橋があるが、そこから50mほど上流にもう1本橋があって、「八草村橋」とある。

 この橋の先が酷道旧303号線だ。おそらく、八草村はこの付近に有ったに違いない。

 分かったのはそこまでだ。

 正確にはどこにあったのか。せめて石垣でも残っていないのか。
 台風一過、天気がよいので、軽トラにマウンテンバイクを積んで、出かけた。

 八草村橋のところに軽トラを置いて、自転車で旧国道をポタポタと登る。

 3桁とは言え、これを国道というのはキビシイ。林道に舗装をした程度だ。車の対向はできない。
 2キロほど登ると広場があって、すぐ先に砥谷橋(「すりたに」と読むらしい。)という橋がある。

 砥谷橋から上流に向かって林道が分岐している。

 今日のターゲットはこの林道だ。多分この上流のどこかに八草村が有るに違いない。
 しかしこの林道はほぼ廃道で、自転車では無理なので、置いていく。

 幸い獣道ができているので、歩けないことはない。
 谷を半分くらい詰めたかというところで砂防ダムに行き当たった。

 その先はいよいよヤブが深くて、面倒くさくなってきた。

 どうもこの谷では無かったようだ。

 自転車の所まで引き返す。軽トラに自転車を積んで、坂内村の川上集落まで行ってみた。
 川上村で尋ねてみると、八草村について面白い話が色々聞けた。場所もおよそ分かったので、もう一度登る。

 面倒なので、軽トラでそこまで行こうかという誘惑に駆られたが、また自転車でポタポタ登る。

 教えてもらった砥谷橋のところの広場に自転車を置いて、河原に下りる。
 ここで徒渉して、対岸に道があると言うことだが、またもや分からなくなった。

 ウロウロする内に時間も過ぎて、日が陰ってきたので、今日は引き上げることにする。

 秋の夕暮れは早い。深追いは禁物だ。

 次回をお楽しみに、ということにしょう。