そもそもはS君が、NHK連続ドラマ「花ぐるま」の舞台になった芹生(せりょう)へ行ってみたいと言い出したこと。 花ぐるま:1974年、島田陽子主演、田中澄江原作。芹生は主人公の出身地。 今は廃村になっているが、いくつかの施設が生きていて、人がちらほら見える。 |
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芹生は松王丸で有名な歌舞伎「菅原伝授手習鑑」の、「寺子屋の段」の舞台でもある。 上の鳥居の写真は、寺子屋の跡だそうだ。神社は「勢龍天満宮」とある。 |
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さて、芹生から林道を下ると貴船神社の奥宮のところに出る。 京都の側から来ると貴船の一番奥になるので、ここまでくる人は案外少ない。 水の神さまとして有名だが、船の神さま、夫婦の神さまとしても知られる。 橋姫の「丑の刻まいり」の方が有名かも。 |
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玉依姫の乗ってきた黄船(きふね)を、人から避けるために石で囲ったという「御船形石」。 この石の故に、船乗りに海上安全の祈願所としても知られる。 |
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「連理の杉」。杉と楓が合わさって、一本の樹になっている。 「連理」とは、年輪が重なってひとつになること。共に歳を重ねる仲の良い夫婦の象徴。 因みに「比翼の鳥」とは翼が片方だけの鳥で、二羽が協力して飛ぶ。 「比翼連理」は仲の良い夫婦のこと。結婚式のスピーチによく使われる。 |
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さらに祭神の中に「磐長姫」の名もある。 磐長姫は、妹の「このはなさくやひめ」と一緒にニニギの所へ嫁に行ったが、不細工なので磐長姫だけ追い返された。 そこで、貴船神社にとどまって、不細工でも良縁を得る、という御利益を授けている。 貴船神社は不美人が良縁を祈願する聖地でもある。(シュールだ。) |
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帰り道、大原で昼食を食う。 三千院の参道の途中にある漬物屋で漬け物を買って帰る。 ここまで来て三千院も寂光院も参らずに帰る、不信心なオヤジ3人。 今や、「京都、大原、三千院・・・♪」という歌を知る人も少なくなってきた。 |
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これは大原でお土産に買った「ゆず・白味噌パウンドケーキ」。 ゆずは良いとしても、白味噌? と思ったが、案外美味しい。ちょうど味噌せんべいの味だ。 しかし、それなら味噌せんべいで良いのではないか。高価なパウンドケーキを買う必要はなかったかな。 |
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今回、芹生→貴船→大原と走った。貴船から大原方面は有名な観光地でもあり、道は整備されている。 しかし、滋賀県から途中峠を越えて、百井を通り貴船までは、林道好きの私でも感心するほど山道だ。対向車が来たらどうしよう、という道がずっと続く。 ところがこれが林道どころか、国道477号線と府道361号線だ。京都の田舎、恐るべし。 滋賀県ならとっくの昔に廃村だ。福井や岐阜でも、これほど交通の便の悪いところに村が残っていることはあまりない。京都の人は根性が違うのかも知れない。 という話を妻にしたら、「京都は中心の都会部分にお金を使ってしまって、田舎が見捨てられているのかもね。」という返事だった。 確かに、福井などは「道のないところには人が住んでいない」のではなくて、「人が居るところには道を付ける」という気持ちが感じられる。 |
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